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電池


モバイルパソコンやスマートフォンでは、蓄電池(バッテリー)の寿命が大きな関心になっています。ここでは、電池一般の概要を示します。

電池の種類

蓄電原理による区分

化学電池
  一次電池=乾電池:使い切り
    リチウム一次電池
        3V、長寿命。多様なデジタル機器やタイマーなど
    マンガン乾電池
        1.5V、小電力の電気機器:時計、懐中電灯、石油ストーブの自動点火
    アルカリ乾電池(アルカリマンガン)
        1.5V、マンガン乾電池の2倍以上の寿命:ヘッドホン、携帯ラジオ
    酸化銀電池
        ボタン形が多い。最後まで電圧安定:精密機械、腕時計、電子体温計
  二次電池=蓄電池、充電式電池:充電して繰り返し使える
    鉛蓄電池
      12V/24V。大電力用の代表:自動車バッテリー、産業用
    アルカリ蓄電池
      ニカド蓄電池(ニッケル・カドミウム電池)
        1.2V、カドミウムは有害物質で廃棄時に注意。近年は減少傾向
      ニッケル蓄電池
        ニカドの改良版の位置づけ。
      ニッケル水素電池:デジタルカメラにはこれが多い
    リチウムイオン二次電池
        近年の充電池の主流。3.7V、500回以上の放充電可能。
        メモリー効果がおきない。ノートパソコンやスマートフォン
    全固体電池
        電解質を用いずすべてを固体にしたリチウムイオン系の電池
        高出力が必要な電気自動車への期待
  燃料電池:水素と酸素が水になるときに電気を得る。環境にやさしい。
物理電池
  太陽電池:太陽の光エネルギーを電気エネルギーに直接変換。環境にやさしい。

(注)メモリー効果
  通常の充電池は充電量しか放電しない。使い切らないうちに充電すると使える電気が減る現象

(注)全固体電池
 通常の二次電池が有機溶剤系の電解液を用いているのに対して、全固体電池は無機系の固体電解質を使用しています。
 次のような電解液を用いることによる欠点を回避しています。特に電気自動車用の次世代電池として注目されています。

形状による区分

円筒形 マンガン乾電池
アルカリ乾電池
ニッケル系一次電池
ニッケル水素電池
リチウムイオン二次電池
ニカド電池
角形 ニッケル水素電池
リチウムイオン二次電池
コイン形 リチウム一次電池
リチウム二次電池
ボタン形 酸化銀電池
アルカリボタン電池
空気亜鉛電池
積層形 アルカリ乾電池
マンガン乾電池
ニッケル水素電池
ピン形 リチウム一次電池
リチウムイオン二次電池
パック形 リチウム一次電池
ニッケル水素電池
ニカド電池
リチウムイオン二次電池

図の出典:電池工業会「どんな形ですか?」 http://baj.or.jp/kind/index.html

乾電池のサイズによる区分

単1形から単5形まであり、番号が大きいほど小型化、短寿命になります。