コア・コンピタンス,アウトソーシング
自社が他社の追従を許さない優れた能力(技術力,販売力,管理力など多様です)のことをコア・コンピタンスといいます。SWOT分析のSがコア・コンピタンスだともいえます。
すべての企業活動でコア・コンピタンスを持つことはできません。経営資源を全体に配分したら,すべての分野でリーダーになれなくなる危険があります。それでコア・コンピタンスの確立のために経営資源を集中することが必要になります。
コア・コンピタンスにならない分野は,あえて自社で行なうのではなく,その分野をコア・コンピタンスとして持つ他社にアウトソーシングするのです。それによって,企業活動の広い範囲でコア・コンピタンスを得ることができます。すなわち,アウトソーシングとは他社の持つ経営資源を自社で活用することなのです。
逆に考えれば,他社がアウトソーシングする分野を自社が受けるには,自社がその分野におけるコア・コンピタンスを持っていることが必要になります。コア・コンピタンスを持たない企業は,他社から見放されることになり,存在意義のない企業になってしまうのです。
(雑談)
私たちは,とかく今までは自己分析をして「弱み」を発見し,それを勉強によりカバーすることが大切だといわれてきたのではないでしょうか? それでは常に自分の不利な分野で競争することになり,劣等感のかたまりになりますね。
社会では違います。社会で自分が存在するには「自分にしかできないことを持つ」こと,すなわちコア・コンピタンスを持つことが必要なのです。就職活動の面接では「あなたは何ができますか?」と質問されます。それは企業(社会)が,コア・コンピタンスを持つ人を求め,そのコア・コンピタンスをさらに高めて活用したいからなのです。
コア・コンピタンスを得るのは,自分の優れた「強み」を発見して,それをさらに磨きをかけることが重要なのです。大学は「強み」の分野を探すことと,それをコア・コンピタンスにする手段方法を考える場なのです。それを理解して実践することにより,就職活動にも自信を持って臨むことができます。
では,「弱み」の部分をどうするか? 社会は自分一人ではありません。自分のまわりには,自分の「弱み」を「強み」としている人が大勢います。その人たちに応援をお願いするのです。学校の試験ではカンニングは厳禁ですが,社会では教えてくれる人を多く持つこと,すなわち豊富な人脈を持つことが重視されるのです。
また,社会はギブ・アンド・テイクで成り立っています。応援をお願いできるのは,自分が他人に応援できるコア・コンピタンスを持つことが前提になります。コア・コンピタンスを持つことが,社会の一員としての存在意義を主張できるのです。
当然,「弱み」の克服も重要ですが,それはむしろ「強み」の拡大と考えましょう。世の中は甘くありません。自分の「強み」と「機会」が一致する確率を大きくするには,なるべく広い分野で「強み」を持っていることが必要なのです。