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経営戦略の関連用語

キーワード

経営目的、経営目標、経営活動、経営環境、経営資源、コンプライアンス、ステークホルダー、戦闘、戦術、戦略


経営において,企業活動に大きな影響を与える基本的な意思決定をすることを経営戦略といいます。この「経営」や「戦略」に関連する用語を説明します。

用語の整理
経営
経営とは、企業などの組織において、方針を定め、組織を整えて、目的を達成するよう持続的に事を行うことです。
 経営者とは、経営を主任務とする人です。会長・社長だけでなく、専務・常務のような肩書きの人たちも含み、いわゆる平取締役は経営者とはいわないのが一般的です。
経営目的
企業が存在するのは,その企業の目的を実現したいからです。それを経営目的といいます。
 企業目的を法的に示したものに定款があります。定款は,自社が行う活動の基本を定めたもので,会社を設立したときに届出をします。また,多くの企業が「よい製品を提供して社会に奉仕する」,「株主の利益を実現する」,「社員に安定した生活を保証する」などの社是,社訓,企業理念を持っています。さらには明文化されていなくても,その企業の文化がありますし,経営者からの訓話などがあります。
経営目標
経営目標とは、ある期間において、何を達成すべきかを示したものです。3年後に利益を現在の2倍にするとか、5年後に上場をするというような具体的な目標です。
経営活動
企業は,経営目的や経営目標を達成するために,調達,生産,販売,人事,財務など多様な業務をしています。それを経営活動あるいは企業活動といいます。
経営環境
経営を取り巻く諸条件のことです。経営環境は外部環境と内部環境に区分することができます。外部環境のことを経営環境、内部環境のことを経営資源ということもあります。
なお、経営環境の一つの要素である関係者のことをステークホルダーといいます。株主,消費者,取引先,銀行、従業員などが含まれます。
外部環境
企業は社会の一員ですから,社外の状況から大きな影響を受けます。それを外部環境といいます。
社会的制約
法律,道徳,社会通念に従うべきことはいうまでもありません。このような法律等の遵守をコンプライアンスといいます。
 さらには、社会の一員として
  ・製品・サービスの安定的供給をすること
  ・製品・サービスを提供することにより、社会の発展を図ること
  ・雇用を確保し、生活を向上させること
  ・国の経済や地域の発展に貢献すること などの社会的責任があります。
関係者(ステークホルダー)
社会、株主,消費者,取引先,銀行など多くの関係者の期待や圧力があります。
経済動向
好況・不況などの景気は,経営目標や経営活動に大きな影響を与えます。
市場動向
顧客の価値観,取扱製品の需要,競争製品の出現なども大きな影響を与えます。
内部環境(経営資源)
経営活動には,自社の技術が高いとか資金がないというような社内の状況も大きく影響します。それを経営資源といいます。経営資源は以前からヒト,カネ,モノといわれていましたが,それに情報,技術,ノウハウなど多くの要素が付け加えられるようになりました。

内部環境は経営活動により変化させることができますが,外部環境を自社の力で変更するのは一般的には困難です。外部環境にあわせて自社の経営活動を変化させることになります。
 経営とは,経営目標を効果的に達成するために,経営環境の制約のもとで経営資源をいかに獲得として活用するかを意思決定して,企業活動を行なうことだといえます。

ついでですから,もっとみなさんを煙に巻いておきましょう。上のことを,数学的に表現すると図のようになります。



みなさんは「経営」というと,役員や企画スタッフの問題であり,自分には関係のないことだと思うかもしれません。
 サイモンは「経営とは意思決定である」といいました。企業全体レベルでの経営では,企業を取り巻く環境に対して企業の持つ経営資源を有効に用いる意思決定をすることにより,企業目的を達成することだといえます。それと同様に,○○部では全社方針という環境に対して,自部の持つ経営資源を活用して自部の任務を効果的に達成するための意思決定が求められます。△△担当でも同様です。
 このように,あなたの所属や地位がどのようなものであっても,(全社的な重要性は異なりますが)「経営」をしているのです。

ややいいかげんな話ですが・・・。経営を英語でいえばマネジメントです。マネージャはマネジメントをする人です。スーパーなどではあるコーナーを担当する人をフロアマネージャといいますね。あの人たちも売場のマネジメント,すなわち経営をしているのです。コジツケかな?

「戦略」は軍事用語ですが、戦略は戦術や戦闘とは異なります。

戦闘(Combat)
戦闘とは,実際に敵味方が戦うことです,兵数や火力などの大小や鉄砲の撃ち方の巧拙などが勝敗を決定します。販売でいえば,店舗の数とか営業部員の数あるいは営業部員の質などがそれにあたります。
戦術(Tactics)
戦術とは,戦闘を有利にする方法です。どの戦地に兵力を集中するか,どう地の利を確保するかなどがそれにあたります。戦術を工夫することにより,戦力に勝る相手に勝つことができます。販売でいえば,コマーシャルの方法や店舗展示,販売促進などです。
戦略(Strategy)
戦略とは,戦争に勝つための策略です。どこと,いつ,どのような形で戦争をするべきかという策略もあります。また,圧倒的に強い軍事力を誇示することにより,敵対することを諦めさせるとか,同盟を結んだり,外交的な手段を講じることにより,戦争をせずに目的を達成することもできます。販売でいうならば,初期の段階で低価格で発表して他社の参入を断念させるとか,大企業が見過ごしているニッチな分野で勝負するというようなことです。

企業戦略に関する教養書として,中国の春秋時代(紀元前5世紀頃)に著わされた「孫子」がよく読まれています。
「上兵は謀を伐つ。其の次ぎは交を伐つ。その次は兵を伐つ。その下は城を攻む。攻城の法は、已むを得ざるが為めなり。」
  ・軍事力の最高の運用法は、敵の策謀を未然に打ち破ることである。
  ・その次は敵国と友好国との同盟関係を断ち切ることである。
  ・その次は敵の野戦軍を撃破することである。
  ・最も劣るのは敵の城を攻撃することである。
というような名言が多くあります。
参考:金谷 治「孫子の兵法」 (http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi.htmll

経営戦略が明確になっていないと,どの方向に向かって企業活動をすればよいのかあいまいになります。全社員がそれぞれの業務に一生懸命に努力しても,その方向が間違っていたり,ばらばらな努力をしたのでは,経営目標を効率的に達成することができません。さらに,その方向付けが不適切な場合には致命的なことになります。ですから,経営においては,経営戦略の策定が非常に重要なのです。
 だからといって,戦術や戦闘をないがしろにはできません。戦略を効果的・効率的に実現するには,適切な戦術や戦闘が必要になります。戦略を具体的な企業活動に結びつけるのが戦術・戦闘だといえます。また,戦術や戦闘の能力により戦略も変ってきますし,それらの能力を高めることを戦略にすることもあります。


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