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ORの基礎

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学習のポイント

OR(オペレーションズリサーチ)とは,経営数学ともいわれます。数学を経営問題に適用する分野です。統計学や確率論もORに含めることもありますが,ここでは除外しています。データマイニングもORだということもできますが,別章「データマイニング」(kj3-datamining)で取扱います。

本章は,初級シスアド試験レベルを対象にしたものです。それとともに,ORシリーズの目次でもあります。

キーワード

OR(オペレーションズリサーチ),線形計画法(LP,リニアプログラミング),PERT,アローダイヤグラム,CPM,待ち行列,期待値,決定理論(マクシマックス,ミニマックス),ゲームの理論,デシジョンツリー, 経済的発注量,定量発注方式,定期発注方式,現在価値法,ROI法,DCF法,シミュレーション


OR技法の列挙

数理計画法

数理計画法とは、いくつかの制約条件の下で,目的関数を最大(最小)にする解を求める技法の総称です。代表的な手法に次のものがあります。

スケジューリング・PERT

待ち行列

スーパーストアのレジや高速道路の料金所が,一部がしまっていると,待っている人や自動車が異常に長くなることは,よく経験するものです。待ち行列とは,到着する客の到着分布,サービス窓口の個数とサービス時間の分布などにより,到着したときに待つ確率,サービスを受けるまでの平均待ち時間などを求める技法です。

決定理論

例えば,次のような表(利失表,ペイオフマトリクスという)が与えられているとき,積極案/消極案のいづれを選択するべきかというような問題です。

             相手の戦略
             好況 不況
    私の  積極案  10 -3 
    戦略  消極案   5  2 

●発展→「決定理論とゲームの理論」 (dm-intro)

決定理論の分類

在庫管理

出荷量にはバラツキがありますので,過剰在庫や品切損失が発生します。また,在庫を持つと在庫維持費用が増大するし,在庫を少なくするために他頻度小ロット発注をすると,発注費用が増大します。
 なお,在庫のABC分析を行うことにより,発注方式を選択します。
  A品目:定期発注方式
  B品目:定量発注方式
  C品目:2ビン方式などの簡易発注方式
●発展→「在庫管理」 (zk-intro)ABC分析と発注方式の選択 (zk-abc)

在庫管理の分類

設備投資の採算計算

投資-運用-廃棄までのプロセスでの利失を考えるときには,金利を考慮しなければなりません。その評価方法に現在価値法やROI(DCF)法があります。また,設備は経年とともに劣化しますので,取替えが必要になりますが,経済的な取替期間を求めるのが取替理論です。
●発展→「採算計算」 (dcf-intro)

設備投資の分類

需要予測

過去のデータから将来を予測する代表的な方法に,最小二乗法,指数平滑法,季節変動法などがあります。

最小二乗法
過去n年間の実績値y,y,・・・,yに,一次式(直線)y=ax+b をあてはめるには,各実績値と直線との誤差ε
   ε = 1a+b-y
   ε = 2a+b-y
     :
   ε = na+b-y
として,誤差の平方和
   ε+ε+・・・+ε
を最小にするようにaとbを計算で求めます。そして,n+1年目の予測値yn+1は,
   yn+1 =(n+1)a+b
として求められます。
指数平滑法
最も単純な一次の指数平滑法では,次のようにして予測します。
   t+1期の予測値=a×t期の実績値+ (1-a)×t期の予測値
          =t期の予測値+a×(t期の実績値-t期の予測値)
ここで,aは平滑化定数であり,
   a=1とすれば:t+1期の予測値=t期の実績値
   a=0とすれば:t+1期の予測値=t期の予測値
となります。
直前の実績値と予測値を知っているだけで簡単に予測できる特徴があります。
季節変動法
需要が月により大きく変化している場合,次の手順により予測します。
  1 毎年の月間平均実績値=年間実績合計値/12を計算する。
  2 n年間の毎月実績値の平均値を計算する。
  3 1と2の比である季節指数を計算する。
  4 1から最小二乗法などにより,来年の月間平均実績値を計算する。
  5 4の予測値に3の季節指数を乗じて,来年の月別予測値を計算する。

その他の技法

○ シミュレーション
シミュレーションとは,マネをするという意味ですが,ORでは,解を求める適切な方法を知らないときや,複雑なモデルになったときに,机上実験をするという意味で用いれます。特に,乱数を用いて机上実験をすることをモンテカルロ・シミュレーションといいます。
例えば,円周率πを求めるには,0~1のn組の乱数(X,Y),(X,Y),・・・,(X,Y)を発生させて,X+Y≦1となる回数Mをかぞえて, π/4=M/N からπの近似値を得ることができます。
AHP
銘柄選択の技法の一つです。顧客が商品を購入するとき,価格,品質,体裁などいくつかの評価項目があります。このとき,「価格と品質のうち,どちらが重要か?」とか,「品質の観点では,商品Aと商品Bのどちらが優れているか?」というように,2つずつについて,どちらがどの程度重要かを与えることにより,統計的な方法で重み付けを計算する方法を一対比較法といいます。
AHP(Analytic Hierachy Process:多段階意思決定法)とは,一対比較法を価格,品質,体裁など多段階に用いることにより,どの銘柄がどれだけ購入されるか,どの評価項目がどの程度影響しているかを調べる技法です。
●発展→「AHPの初歩」 (or-ahp)
巡回問題
セールスマンの問題ともいいます。各都市間を巡回するのに,最も運賃が最小になる経路を見出す問題です。計算量が非常に大きくなり,適切な解法が得られない問題として有名です。

線形計画法

●過去問題→「線形計画法」 (or-lp)


PERT

●過去問題→「PERT」 (or-pert)


待ち行列

●過去問題→「待ち行列」 (or-queue)


ゲームの理論


デシジョンツリー


在庫管理


現在価値法


●線形計画法,PERT,待ち行列以外の過去問題→「その他のOR問題」 (or-sonota)

●ORとはいえないが計算に関する過去問題→「その他のOR問題」 (tanjun-keisan)