企業が環境保全対策を行うことは社会的責任です。東京都のように、事務所単位でCO2排出量規制を行う自治体もあります。
一方、IT活用の発展により、事務所内のIT機器が多くなってきました。IT機器を製造する過程、利用することによる電力消費は、環境破壊につながります。機器の増加、利用時間の増加をしてもエネルギー消費を減らすことが求められます。
さらに、インターネット利用の増大、SaaSやクラウドコンピュータの普及により、巨大なデータセンターが多数出現してきました。そこでは、サーバ類のIT機器が発生する熱だけでなく、空調装置を稼働させることによる電力消費が大きくなっています。
米国の環境保護庁は、グリーンITとは「環境配慮の原則をITにも適用したものであり、温暖化防止への配慮はもちろんのこと、IT製品製造時の有害物質含有量の最小化、データセンターのエネルギーや環境面での影響への配慮、さらには、リサイクルへの配慮等も含めた包括的な考え方である」と定義しています。
グリーンITをIT機器のグリーン化と定義するだけでは不十分であり、ITを活用して、企業活動で消費するエネルギーを削減することも考慮する必要があります。
正式には環境会計といいます。環境省は「事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的(貨幣単位又は物量単位)に測定し伝達する仕組み」と定義しています。
カネをベースにした原価計算と同様に、企業活動で要したエネルギーをCO2排出量に換算して集計することをグリーン会計といいます。排出量規制のための報告義務として作成されることもありますが、エコに積極的な企業では、原単位あたりの排出量を分析して、改善の方法を見出したり、経年変化を記録して実績評価に用いています。これを行うことは、コスト削減にもつながる効果も大きいといわれています。