スタートページ> (主張・講演、 Web教材) 歴史> コネクタの歴史
内蔵接続 外部接続 USB等
1968年 RS-232C 115.2kbps
1980年 ST-506 0.6Mbps
1981年 SASI 3Mbps
1983年 ESDI 2.4
1986年 IDE 5
1986年 SCSI-1 8
1989年 SCSI-2 40
1992年 Ultra SCSI 20
1994年 ATA-1 8.3
1996年 ATA-2 16.6
1996年 USB 1.0 1.5~12
1997年 ATA-3 16.6
1998年 ATA-4 33.3
2000年 SATAⅠ 150
2000年 USB 2.0 280
2000年 ATA-5 66.6
2002年 ATA-6 100
2003年 SAS-1 0.3Gbps
2004年 SATAⅡ 300
2005年 ATA-7 133
2008年 USB 5Gbps 5Gbps
2009年 SATAⅢ 600
2009年 SAS-2 0.6
2011年 Thunderbolt
2013年 SAS-3 1.2
2013年 Thunderbolt2 20
2013年 USB 10Gbps 10
2015年 Thunderbolt3 40
2017年 SAS-4 2.4
2019年 USB 20Gbps 20
2019年 USB 40Gbps 40
2020年 Thunderbolt4 40
2022年 USB 80Gbps 80

1987年にIBMが発表したパソコン IBM PS/2 (Personal System/2) は、多くの互換機を出現させ、その後のパソコンの業界標準となった。
それに採用されたマウス、キーボードとの接続端子を PS/2ポートという。給電機能を持つ。
端子と機器とは1対1で接続。通常、マウスを接続するための端子とキーボードを接続するための端子の2つが設けられ、両者の形状は同じであるため、誤挿入を避けるため慣例的に前者は緑、後者は紫に色分けされた。
単純な機構で安価なため、PS/2対応のマウス、キーボードは、USBが普及するまでは主流であった、

RS-232C(Recommended Standard 232 version C)は、1970年代に、パソコンと低速周辺機器(モデム、プリンタなど)を接続するインタフェースとして広く使用されていた。マウス、キーボードにも使われたが、PS/2 のほうが主流だった。
その後、USBの普及により置き換えられるが、現在でもこのコネクタを搭載しているデスクトップパソコンは多い。
規格名 転送速度 データ幅 接続数 1986年 SCSI-1 5Mbps 8bit 8 1989年 SCSI-2 FastSCSI 10 8 8 WideSCSI 20 16 16 1992年 UltraSCSI(SCSI-3) 20 8 8 1995年 IEEE1394 1996年 Ultra2 40 8 8 1998年 USB 1.1 1.5~12 1999年 Ultra160 160 16 16 2000年 USB 2.0 280 2002年 Ultra320 320 16 16 2003年 SAS-1.0 3Gbps 2008年 USB 3.0 5Gbps 2009年 SAS-2.0 6
SCSI(Small Computer System Interface)は、パソコンと周辺機器との接続規格。パソコン本体から順番にケーブルで数珠つなぎ(デイジーチェーン接続)で複数の周辺機器を接続するのが特徴。パソコン側はSCSIカードで接続し、終端にはターミネータを設置する。
多くの機器がSCSIになり、汎用的に利用されたが、当時としては高速であったことから、HDDなど外部記憶装置との接続に用いられた(低速機器では、安価のことから、
しかし、USBが出現、高速化するのに伴い、2000年頃には使われなくなった。
SCSIには、ここで対象とするパラレルSCSIと、その後、高速のSAS(シリアルSCSI)がある。そのSASも、パソコンと周辺機器の接続ではUSBに押され主流にはなれなかった。
SAS(Serial Attached SCSI)は、従来のSCSI(パラレルSCSI)をシリアル伝送方式に変更した規格。
SASコネクタ(上左図)は、大小のコネクタを横に2個並べた形状で、そのケーブルも帯状で50cm程度の長さである。そのため、パソコン内蔵やそれに準じた位置にある機器との接続になる。
外部機器との接続には、Mini-SAS(上右図)を用いるのが通常である。やや太いケーブルで数mの長さである。
規格 信号伝送速度 実効転送速度 2003年 SAS-1 3Gbps 300MB/s 2009年 SAS-2 6 600 2013年 SAS-3 12 1200 2017年 SAS-4 24 2300
ここでの内蔵記憶装置とは、接続時に利用者がケーブルを用いない、
・内蔵HDDのようにパソコン本体内にある装置
・光ディスクのコンボドライブのように、媒体を差し込んで使う本体装置
のような装置とする。マザーボートと直接接続している装置だともいえる。
かなり曖昧な定義であり、ここでは、
・ATA、SATAは内蔵接続
・SCSI、SASは外部接続
としているが、一概に決めつけることはできない。
HDDとの接続規格にはATA系とSCSI系がある。
ATA系 SCSI系 主な対象 パソコン向け サーバー向け高負荷環境 接続対象 内蔵機器 内蔵機器。外部機器 特長 廉価で大容量 高速性、拡張性 通信方式 一方的に通信 相手状態確認後に通信 制御主体 BIOS 接続機器側
1980年、シーゲート社は、HDD「ST-506」を発売した。直径5.25インチ、厚さ約8cm、容量5MB。この接続規格もST-506と呼ばれた。
ST-506では全ての制御をコントローラが行い、34ピンの制御線で磁気ヘッドのシークなどの制御を行ない、20ピンのデータ線でデータの送受信をするという、インテリジェント性皆無のインターフェイスであった。
IDE(Integrated Drive Electronics)とは、1986年にWestern Digital社,コンパック社,CDC社により規定されたHDD専用のインターフェース規格、ST-506をインテリジェント化(ドライブとコントローラを統合)した。
IDE は急速に広まったが。各社独自の拡張が行われ、互換性に問題が出てきたため、1989年に各HDDメーカが共通仕様であるATA (AT Attachment interface) を制定し、1994年にANSIでATA-1として規格化された。
正式規格であるATAは、その後、新版が設定されるが、IDEは通称として残る。
ANSI規格名 通称 転送速度 1994年 ATA-1 IDE 8.33MB/s(メガバイト/秒)i 1996年 ATA-2 EIDE 16.6 1997年 ATA-3 EIDE 16.6 1998年 ATA-4 Ultra ATA/33 33.3 2000年 ATA-5 Ultra ATA/66 66.6 2002年 ATA-6 Ultra ATA/100 100 2005年 ATA-7 Ultra ATA/133 133 SATA Ⅰの仕様が追加
SATAとは、主に内蔵ハードディスクやSSD、光学ドライブなどを接続する通信規格。(パラレル)ATAをシリアル化したものである。
ケーブルの外見上も違いは、ATAでは複数の銅線を集めて、平板型あるいは太い線であるのに対して、SATAでは1本の普通の線になっている。
コネクタ形状が異なるので、ATAとSATAの間には互換性はない。しかし変換ケーブルがあるので、ATA対応HDDをSATAで利用することはできる(速度はATAのまま)。
