Javaの文法（３）基本文法、　クラスの体系

JavaScriptと共通な文法

JavaScriptの文法とほぼ同じ文法になっています。

演算子等

    演算子：+.-. *. /, %
    代入子：=. +=, -=, +=, /=
    比較子：==. <. <=. >, >=. <>, !
　　　　    &&, ||

型が異なるときの演算

　　int → long → float → double の順で、左側の型は、右側の型に変換されます。

制御構造

if ～ else if  ～ else ～
switch case
for (初期化式; 条件式; 変化式) { ～ };　break, continue
while (条件式)  { ～ };
do  { ～ } while (条件式)

JavaScriptとやや異なる文法

Javaはコンパイラです。プログラムにエラーがあれば、全体が実行されません。
変数が最初に出現するときに「 int 変数」「String 変数」のように型指定をする必要があります。
配列に制約があります。サイズは事前に指定すること、配列内の要素は同一の型でなければなりません。

拡張 For文

ＪavaＳcript等の for in に似ています。

public class Main {
  public static void main(String[] args) {
    int 配列[] = {10,20,30};
    for (int i : 配列) {
      System.out.println(i);
    }
  }
}

　　10
　　20
　　30

forEach

import java.util.*;
public class Main {
  public static void main(String[] args) {
    int[] 配列 = {10, 20, 30};
    Arrays.stream(配列).forEach(i -> System.out.println(i));
  }
}

Java特有の文法　クラス

クラスには、次の３種類があります。
　　自作クラス：　プログラム構成要素として定義したクラス
　　組込みクラス：　Javaコンパイラに内蔵されているクラス
　　標準パッケージ：　特定の分野でよく使われるクラスをまとめて公開されているもの

自作クラス

class クラスＡ {
  public static void メソッド１() {
    System.out.println("メソッド１からの出力");
  }
  public static String メソッド２() {
    return "メソッド２からの出力";
  }
}
class クラスＢ {
  public static int メソッド２(int 引数) {
    return  Math.abs(引数);
  }
}
public class Main {
  public static void main(String[] args) {
    クラスＡ.メソッド１();
    String 文字列 = クラスＡ.メソッド２();
    System.out.println(文字列);
    int 数値 = クラスＢ.メソッド２(-10);
    System.out.println("クラスＢ.メソッド２(-10) = " + 数値);
  }
}

    メソッド１からの出力
    メソッド２からの出力
    クラスＢ.メソッド２(-10) = 10

Javaは、オブジェクト指向言語です。プログラムはクラスの組合せとして記述します。
クラスは一つあるいは複数のメソッドから構成されます。このメソッドは、JavaScrort の関数のようなもので、他の部分から呼び出されて実行します。
クラス名は、プログラム内では一意でなければなりません。メソッド名は、クラス内では一意ですが、異なるクラスでは同一名のメソッドがあってもかまいません。
プログラムは、クラスMain のメソッド main から実行されます。このメソッドから呼び出した他のメソッドが実行されることにより、プログラム全体の処理が行われます、
その呼出し形式は、クラス名,メソッド名(引数) になります。

組込みクラス

System.out.println() は Stringクラス、Math.abs() は Mathクラスに含まれるメソッドです。
これらのクラスは組込みクラスで、Javaコンパイラに搭載されているので、下記の import などの手続なしに使えます。
組込クラスの一覧は、http://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/pig.doc.ja/func.html を参照してください。

標準パッケージ

import java.util.*;
public class Main {
  public static void main(String[] args) {
    List リストＢ = new ArrayList (
      Arrays.asList(100, 110, 120)
    );
    System.out.println("リストＢ.get(0)= " + リストＢ.get(0));  // リストＢ.get(0)= 100
  }
}

リストを扱うには、ArrayList などのメソッドを用いますが、このメソッドは組込みクラスではなく、java.util というパッケージに入っています。パッケージとは、類似のクラスやメソッドを集めてファイルにしたものです。
そのため、ArrayListメソッドを使うには、プログラムの冒頭に import java.util.*; を記述しなければなりません。
パッケージのうち、Javaの開発環境の多くが標準的に用意しているパッケージを標準パッケージといいます。
標準パッケージの一覧は次を参照してください。
　　 https://docs.oracle.com/javase/jp/8/docs/api/overview-summary.html
この中でよく用いられているものを示します。
　　java.util　さまざまなユーティリティ・クラスを提供
　　java.lang　Javaプログラミング言語を設計するための基本的なクラスを提供
　　java.io　　ファイル・システム経由でのシステム入出力用に提供
java.uti の主なクラスを掲げます。
　　ArrayList　リスト（可変サイズの配列）に使用
　　Properties キーと設定値のペア形式、連想配列に使用
　　Date　　　日時を取得したり、日時を計算したりする
　　Scanner　　キーボードから入力された文字を読み取れるクラス
java.util が持つクラスの一覧は次を参照してください。
　　 https://docs.oracle.com/javase/jp/8/docs/api/java/util/package-summary.html

このように、Java には豊富（すぎる？）クラス、メソッドがあります。
Javaのプログラムに習熟するには、
　　必要に応じて適切なメソッドを調べる手段を持つこと
　　よく用いられるメソッドに習熟して、パターンを整理しておくこと
が求められます。

Javaの文法（３）基本文法、 クラスの体系