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テストの重要性

キーワード

テスト、誤解、納期遅れ


ある程度の大きさのシステムになると、全体のプログラム量は数万~数十万行になります。そのうち1文字間違えても誤動作してしまいます。
 システムの構築には、大勢の人が参加しています。要件定義で示した内容が、利用者(発注者)と提供者(受注者)の間で誤解があるかもしてません。設計やコーディングのプロセスに引き継ぐときに、誤りや誤解があるかもしれません。
 そのために、各プロセスにおいて確認をすることが大切ですが、最終的には、実際にデータを入力して、正しく処理されるかどうかを確認することになります。このプロセスがテストです。

テストでは、多様なな誤りがみつかる可能性があるので、システム開発のスケジュール作成時には、テスト期間を十分にとる必要があります。
 スケジュールが遅れることは多いのです(222の法則)。ところが、納期延期は、他の計画に大きな影響を及ぼすので、最終工程であるテストにしわよせることになり、テストが不十分になることがよくあります。
 テストが不十分なままに実稼働に入り、その段階でエラーが発生したら、大きな労力がかかるだけでなく、多くの人に迷惑をかけたり、取引先や社会からの信用を失ってしまうことすらあります (参照:自動改札機トラブルの例銀行合併システムの例)。