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CoffeeScript文法の基本（４）クラス

    Class 構造の一般形
    継承（inheritance）
    アクセス制御

Class 構造の一般形

class クラス名
　　プロパティ　用いる変数（データベースのレコードの属性リスト）の定義
　　コンストラクタ　外部からレコードが与えられたときの初期設定
　　　　　　　　　　（並びが同じなら、プロパティ名と異なってもよい）
　　メソッド　入力データのクラス内での処理
レコード = new クラス名(変数リスト)
外部からのメソッドの呼び出し

ケース１　基本形

省略をしない記述です。かなり煩雑になります。 

　　CoffeeScript

class 自動車クラス
    # プロパティ
    車名 = ""
    区分 = ""
    排気量 = 0

    # コンストラクタ
    constructor: (引数１, 引数２, 引数３) ->
        this.車名 = 引数１
        this.区分 = 引数２
        this.排気量 = 引数３

    # メソッド
    車表示: ->
        alert "#{this.車名}, #{this.区分}, #{this.排気量}"

車Ａ = new 自動車クラス "スカイライン", "乗用車",　1500
車Ａ.車表示();
alert　車Ａ.車名
　　 
　　JavaScript

var 自動車クラス, 車Ａ;

自動車クラス = (function() {
  var 区分, 排気量, 車名;

  class 自動車クラス {
    // コンストラクタ
    constructor(引数１, 引数２, 引数３) {
      this.車名 = 引数１;
      this.区分 = 引数２;
      this.排気量 = 引数３;
    }

    // メソッド
    車表示() {
      return alert(`${this.車名}, ${this.区分}, ${this.排気量}`);
    }

  };

  // プロパティ
  車名 = "";
  区分 = "";
  排気量 = 0;

  return 自動車クラス;

}).call(this);

車Ａ = new 自動車クラス("スカイライン", "乗用車", 1500);
車Ａ.車表示();      // スカイライン, 乗用車, 1500
alert(車Ａ.車名);   // スカイライン

ケース２　簡素形

　　CoffeeScript

class 自動車クラス
    # コンストラクタ
    constructor: (@車名, @区分, @排気量) ->
    # メソッド
    車表示: ->
        alert "#{@車名}, #{@区分}, #{@排気量}"

車Ａ = new 自動車クラス "スカイライン", "乗用車",　1500
車Ａ.車表示();
alert　車Ａ.車名
　　 
　　JavaScript

var 自動車クラス, 車Ａ;
自動車クラス = class 自動車クラス {
  // コンストラクタ
  constructor(車名, 区分, 排気量) {
    this.車名 = 車名;
    this.区分 = 区分;
    this.排気量 = 排気量;
  }
  // メソッド
  車表示() {
    return alert(`${this.車名}, ${this.区分}, ${this.排気量}`);
  }
};

車Ａ = new 自動車クラス("スカイライン", "乗用車", 1500);
車Ａ.車表示();      // スカイライン, 乗用車, 1500
alert(車Ａ.車名);   // スカイライン

継承（inheritance）

「自動車クラス」をスーパークラスとして、サブクラス「乗用車クラス」を定義します。
スーパークラスでのプロパティ「車名、区分、排気量」の設定を継承し、さらに「乗車人数」を加えます。

　　CoffeeScript


class 自動車クラス
    constructor: (@車名, @区分, @排気量) ->
    車名表示: ->
        alert @車名







# サブクラス
class 乗用車クラス extends 自動車クラス
    constructor: (車名, 区分, 排気量, @乗車人数) ->
        super(車名, 区分, 排気量)
    乗車人数表示: ->
        alert @乗車人数





車Ａ = new 乗用車クラス "スカイライン", "乗用車",　1500, 5

車Ａ.車名表示();
車Ａ.乗車人数表示();
　　 
　　JavaScript

var 乗用車クラス, 自動車クラス, 車Ａ;
自動車クラス = class 自動車クラス {
  constructor(車名1, 区分1, 排気量1) {
    this.車名 = 車名1;
    this.区分 = 区分1;
    this.排気量 = 排気量1;
  }
  車名表示() {
    return alert(this.車名);
  }
};

// サブクラス
乗用車クラス = class 乗用車クラス extends 自動車クラス {
  constructor(車名, 区分, 排気量, 乗車人数) {
    super(車名, 区分, 排気量);
    this.乗車人数 = 乗車人数;
  }
  乗車人数表示() {
    return alert(this.乗車人数);
  }
};

車Ａ = new 乗用車クラス("スカイライン", "乗用車", 1500, 5);

車Ａ.車名表示();      // スカイライン
車Ａ.乗車人数表示();  // 5

アクセス制御

クラス内で設定した関数は、基本的に外部からも利用できます。しかし、セキュリティ等の観点から、外部からの利用をさせない仕組みも必要です。

　　「関数 : ->」　public 　外部からのアクセスを許す
　　「関数 = ->」　private　外部からのアクセスを禁止する

　　CoffeeScript


class クラス
    constructor: (@変数Ａ, @変数Ｂ) ->

    関数Ａ: ->       # public
        alert @変数Ａ

    関数Ｂ = ->      # private
        alert @変数Ｂ









データ = new クラス "変数Ａ", "変数Ｂ"
alert データ.変数Ａ
alert データ.変数Ｂ

データ.関数Ａ()  # public関数 
データ.関数Ｂ()  # private関数
　　 
　　JavaScript

var クラス, データ;
クラス = (function() {
    var 関数Ｂ;
    class クラス {
        constructor(変数Ａ, 変数Ｂ) {
            this.変数Ａ = 変数Ａ;
            this.変数Ｂ = 変数Ｂ;
        }
        関数Ａ() {
            return alert(this.変数Ａ);
        }
    };
    関数Ｂ = function() {
        return alert(this.変数Ｂ);
    };
    return クラス;
}).call(this);

データ = new クラス("変数Ａ", "変数Ｂ");
alert(データ.変数Ａ);  // 変数Ａ
alert(データ.変数Ｂ);  // 変数Ｂ

データ.関数Ａ();       // 変数Ａ
データ.関数Ｂ();       // エラーになる